センター長あいさつ

 名古屋大学総合保健体育科学センター(通称:保体センター)は、昭和50年(1975年)4月に、当時の大学改革の一環として旧教養部保健体育科と保健管理センターが統合され、学内共同利用の教育研究機関として設置されました。本センターは、独自に教授会を持っており、名古屋大学の一独立部局として活動しております。具体的には、医学系および体育学系の立場から、さらには両面から、心身の健康維持、増進に関する教育・研究ならびに学生・教職員の健康管理を主なミッションとしてまいりました。
 本センターの組織は、保健管理室での健康管理業務と学部・大学院の教育・研究の推進のために、保健科学部(医師)と体育科学部(体育学系教員)の2部制による大講座方式を採用しています。スタッフの研究分野は、前者では健康スポーツ医学、精神健康医学、健康栄養医学、後者では生涯スポーツ科学、スポーツ行動科学など多岐にわたっています。  
 本センターは各学部学生を対象にした全学共通教育科目として「健康・スポーツ科学」(講義および実習)を担当しています。名古屋大学の教育理念である「勇気ある知識人の育成」を目標とし、講義及び実習を通して、卒業後も自らの健康や体力の維持・増進のために行動できる人材の育成をめざしています。平成22年度からは、健康・スポーツ科学講義に共通の教材を作成し、名大生として必ず身に付けて欲しい健康やスポーツに関する知識について講義することになりました。
 また、保健科学部は大学院医学系研究科(協力講座)を、体育科学部は大学院教育発達科学研究科(協力講座)を担当しており、すでに多くの修了者を出しています。そのなかには国内外で大学教員や一流の研究施設の研究員になっている人もいます。最近では、本センタ―の特徴を生かし、両科学部が協力して学際的且つ複合的な教育・研究に発展させています。
 健康管理業務は、発足当時に比べ、当初から対象であった学生・院生数が倍増し、さらには法人化以降教職員を対象とした種々の健康診断の徹底化、安全衛生に関わる産業医業務が加わりました。その結果、特にメンタルヘルスにおいては、学生のみならず教職員の需要が増し、年々受診者が増加の一途を辿っています。
 一方、体育施設の管理を専門に行い、施設を利用する側にとってのサービス事業を発展させるべく、専門教員の確保も必要となってきました。このように、教育・研究のみならず、上述の業務・事業にも積極的に取り組んでいるにもかかわらず、定員削減が余儀なくされ、非常に苦しい現状ではありますが、名古屋大学の一員として社会貢献できるように、今後とも努力いたす所存でいます。


総合保健体育科学センター長
押田 芳治